いつもの薬が手に入らない――。
災害や停電、交通マヒなどで病院や薬局に行けなくなると、そんな不安が現実になります。
特に持病のある家族や、毎日薬を飲んでいる方がいる家庭では、「薬のそなえ」がとても大切です。
この記事では、家庭でできる薬の備え方や保管のコツ、災害時に困らない工夫を紹介します。
「薬も防災の一部」として、今日から見直してみましょう。
なぜ薬の備えが必要なの?
地震や台風などの災害時は、病院・薬局の機能が止まったり、薬の流通が一時的にストップすることがあります。
また、道路や交通の混乱で通院できないことも。
そんなときに薬が切れてしまうと、持病の悪化や体調不良につながるおそれがあります。
特に注意したいのは、以下のような薬を常用している場合です。
- 高血圧・糖尿病・心臓病などの生活習慣病の薬
- ぜんそく・アトピーなどの吸入薬・塗り薬
- てんかん・けいれんなどの服薬管理が重要な薬
- 精神安定剤・睡眠薬などの継続服用が必要な薬
- 子どもの常備薬(抗アレルギー薬・解熱剤など)
どれも、数日切らすだけで体調に影響が出やすい薬です。
だからこそ、日頃から「薬の備蓄」をしておくことが家族を守る第一歩になります。
持病薬・常備薬の備え方
薬の備え方の基本は、「少し余裕をもって、切らさない仕組みを作る」こと。
以下の方法を取り入れると、自然にストックを維持できます。
- 1〜2週間分の薬を常に余分に持つ(医師・薬剤師に相談して処方間隔を調整)
- “最後の1シート”を非常用ポーチに入れておく
- 家族全員分の薬を1か所にまとめる(防災バッグや冷暗所)
- 薬の名前・飲み方・残量をメモしておく
- 外出時にも、1日分だけ入れた携帯薬ケースを持つ
「薬を飲みきってからもらう」習慣を変えて、常に少し余裕を残すのがポイントです。
薬の保管と管理のコツ
薬は温度や湿度に敏感です。
特に夏場や停電時は、保管場所に注意が必要です。
- 直射日光を避け、常温(15〜25℃)の場所に保管
- 冷蔵庫保存の薬は、停電時はクーラーボックスなどで一時保管
- 防湿剤(シリカゲル)を入れ、湿気を防ぐ
- 子どもの手の届かない高い位置に保管
- 薬の有効期限を半年ごとにチェック
また、薬のパッケージには「開封後〇日以内」などの注意書きがあるものも。
期限切れや変色した薬は使わず、薬局で処分してもらいましょう。
“お薬手帳”を防災アイテムに
お薬手帳は、災害時の“命を守る情報”のひとつです。
もし避難先で薬をもらう必要がある場合も、手帳があれば正確に処方してもらえます。
- お薬手帳は家族全員分をまとめて防災リュックに入れる
- 紙の手帳とアプリ(電子お薬手帳)の両方を使うと安心
- 持病・アレルギー・主治医の連絡先を記入しておく
- 災害時は薬剤師に見せるだけで、代替薬の提案が可能
「スマホに入ってるから大丈夫」と思っても、充電が切れる場合もあります。
紙の手帳も必ず1冊持っておきましょう。
非常用“お薬ポーチ”をつくろう
薬をまとめて持ち出せるように、家庭ごとに「お薬ポーチ」を準備しておくのがおすすめです。
持病のある方だけでなく、家族全員分を整理しておくと安心です。
| 入れておくもの | ポイント |
|---|---|
| 1〜2週間分の常用薬 | 飲み忘れ防止のため、日数分を小分けに |
| お薬手帳のコピー | 避難先や病院で役立つ |
| 医療情報メモ(持病・アレルギー・主治医) | 家族の健康情報を共有 |
| 体温計・マスク・小型ハサミ | ちょっとした体調不良や切り分けに便利 |
| 清潔な袋・手袋 | けがや感染症の応急対応に |
透明ポーチを使うと中身が見やすく、補充もしやすいです。
防災リュックの中に入れておくのはもちろん、普段のバッグに入れておくとより安心です。
まとめ:薬の備えは“未来の安心”
薬を切らさないことは、家族の健康を守るための防災のひとつ。
「いつも飲んでいるから大丈夫」ではなく、「いつも飲めるように備える」ことが大切です。
今日からできるのは、たったひとつ――
“薬を切らさない習慣”を作ること。
少しの余裕が、大きな安心につながります。

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