「基本無料って聞いていたのに、こんな金額が……」
クレジットカードの明細を見て、言葉を失ったという声は少なくありません。
今回は、小学5年生と中学1年生の兄弟がオンラインゲームで高額課金をしてしまった、ある家庭の体験談をもとに、 なぜ起きたのか、何が難しかったのか、そして家庭でできる備えについて一緒に考えていきます。
特別な家庭の話ではありません。
「うちも同じかもしれない」と感じたら、ぜひ最後まで読んでみてください。
ある日突然届いた、30万円近い請求
クレジットカードの明細を開いた瞬間、頭が真っ白になりました。
見覚えのない請求が、同じサービス名で何件も並んでいたのです。 合計金額を見て、思わず声が出ました。
「……30万円近い?」
心臓がどくどく鳴って、手が震えました。 不正利用? それとも何かの間違い?
でも、請求元の名前を見て、すぐに気づきました。 それは、子どもたちが毎日のように遊んでいるオンラインゲームでした。
「基本無料だから大丈夫」だと思っていました
わが家には、小学5年生と中学1年生の兄弟がいます。
2人には、私が昔使っていた古いスマホやタブレットを渡していました。 新しく買ったものではありませんし、
- ゲームをしているのは知っている
- でも基本無料のゲームだと聞いている
- 課金にはクレジットカード登録が必要なはず
だから正直、「そこまで心配しなくていい」と思っていました。
それが、完全に思い込みだったと知ったのは、この明細を見たときです。
子どもに聞いて、さらに混乱しました
すぐに子どもたちを呼んで、画面を見せました。
「これ、何か分かる?」
すると、兄弟は顔を見合わせて、こう言いました。
「欲しいキャラがあったから」
「強くなるために必要だった」
「いつも押してるボタンだよ」
悪びれた様子はなく、むしろ不思議そうでした。
そのとき、私ははっとしました。 この子たちは、“お金を使っている”感覚が、ほとんどないのだと。
原因は、古い端末に残っていた情報でした
詳しく調べていくうちに分かりました。
使っていた古いスマホには、私が以前使っていたときの決済情報が、そのまま残っていたのです。
認証も、暗証番号の入力もありません。 ボタンを押せば、そのまま課金が完了する状態でした。
子どもたちにとっては、
- ボタンを押す
- ガチャが回る
- キャラクターが出てくる
それが「ゲームの流れ」でしかありません。 その先で、現実のお金が動いているとは、想像しにくかったと思います。
返金は認められませんでした
私はすぐに、課金履歴をすべてスクリーンショットで保存しました。
そして、ゲームの運営会社に連絡し、未成年の利用であることを伝えました。
でも返ってきた答えは、
「保護者アカウントでの利用」
「管理不備のため返金不可」
頭では理解できても、気持ちは追いつきませんでした。
「私の管理が甘かったのか」
「子どもを信じすぎたのか」
悔しさと後悔で、しばらく眠れませんでした。
子どもと、逃げずに話しました
感情的に叱るのは簡単でした。 でも、それでは何も残らないと思い、きちんと話すことにしました。
例えば、こんなふうにです。
「このガチャ1回で、いくらか知ってる?」
「この金額があったら、何が買えると思う?」
「お金は、ゲームの中だけのものじゃないんだよ」
数字や生活に置き換えて話すと、子どもたちの表情が変わりました。
「そんなに高いと思ってなかった」
「ごめんなさい」
その言葉を聞いて、私はようやく、 この出来事を“学び”に変えられるかもしれないと思えました。
振り返って分かった、私の反省点
- 古い端末でも安全だと思い込んでいた
- 「基本無料」という言葉をうのみにしていた
- ゲームの仕組みを知らないまま任せていた
- お金の話を、きちんとしていなかった
どれも、特別な失敗ではありません。 だからこそ、同じ状況の家庭は少なくないと思います。
今、家庭でしているそなえ
- 端末は必ず初期化し、決済情報を削除する
- 課金には必ず親の認証が必要な設定にする
- ゲームでお金が動く場面を一緒に確認する
- 分からなくなったら、必ず止まって聞くルールを作る
「勝手にやったらダメ」ではなく、
「迷ったら止まれる」環境を作ることが大切だと感じています。
あのときの私に伝えたいこと
もし、あの明細を見る前の私に声をかけられるなら、こう言いたいです。
「知らなかっただけ」
「一人で抱え込まなくていい」
「失敗しても、次に備えればいい」
オンラインゲームは、もう子どもたちの日常です。 完全に避けることは難しくても、話すことはできます。
この経験が、誰かの家庭で同じことが起きる前の、ひとつのきっかけになればと思います。

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