地震後に気をつけたい“二次災害”と家庭の安全確認チェックリスト

地震のそなえ

大きな地震の揺れが収まったあとにも、実は注意すべき危険がたくさんあります。
「二次災害」と呼ばれるこれらは、火災やガス漏れ、土砂崩れ、道路の陥没、断水・停電など多岐にわたり、放っておくと思わぬ被害に繋がりかねません。
特に子どもがいる家庭では、慌てた行動や情報不足がリスクを高めます。この記事では、地震直後から避難・生活再開までの流れの中で気をつけたい二次災害の種類と、家庭でできる安全確認チェックリストをわかりやすくまとめました。
落ち着いて一つずつ確認できるように、優先順位とポイントも示しています。家族で一度目を通しておきましょう。

二次災害とは? なぜ注意が必要なのか

二次災害とは、地震の揺れそのもの以外に生じる被害のことです。
揺れで壊れた家電や家具が火災の原因になったり、土砂崩れで道がふさがれ避難が困難になったりするなど、初期対応を誤ると被害が拡大します。
子どものケガは小さな切り傷から重篤なものまで幅があるため、まずは「安全確保」「火の始末」「情報の把握」を優先して行動することが大切です。

地震直後に優先すべき3つの行動

地震後すぐにやることは多く見えますが、優先順位を決めて動くと落ち着いて対応できます。まずは以下の3つを最優先にしてください。

  1. 家族の安全確認: 人の安否を最優先で確認(けがの応急処置)。
  2. 火の元の確認と遮断: 火(コンロ、ストーブ、電気機器)を止め、ガスの匂いがあれば元栓を閉める。
  3. 外の危険を確認: 周囲の建物やブロック塀、電柱、土砂状況を目視でチェック。危険なら安全な場所へ移動。

代表的な二次災害と家庭での対処ポイント

以下は発生しやすい二次災害と、家庭で取るべき具体的行動です。子どもにもわかりやすく伝えられる短い言葉で覚えておくと役立ちます。

二次災害起きやすい状況家庭での対処ポイント
火災ガスや電気が通電し、揺れで倒れた調理器具や電気器具が発火火の元を素早く確認・消火。消せない場合は避難。消火器・毛布で初期消火。子どもは近づけない。
ガス漏れ配管破損やガス器具の倒壊で臭気やガス音がする窓を開ける、元栓を閉める、火気厳禁。すぐにガス会社へ連絡。屋外で匂いが続く場合は避難。
断水・衛生問題水道管の破損・止水でトイレ・飲料水が使えない飲料水を優先確保。トイレは簡易トイレや汚物袋で対応。手洗いの代替として消毒ジェルやウェットティッシュを利用。
停電・通信断電力設備の停止で夜間は暗く、情報が入りづらくなる懐中電灯・予備電池を用意。モバイルバッテリーを節約して重要連絡に備える。ラジオで情報確認。
土砂崩れ・浸水山沿い・斜面、河川近くでの大雨や余震で発生河川・斜面のそばにいる場合は高台へ避難。夜間は特に慎重に行動。ハザードマップを事前確認。
道路損壊・陥没地盤沈下や地割れで移動経路が遮断無理に車で移動しない。歩行での避難ルートを事前に確認し、地図を携行。
有害物質漏えい工場倒壊や家庭化学製品の破損で化学物質が漏れる匂いや目・喉の痛みを感じたら換気し屋内にいる場合は窓を閉める。避難が必要なら高台へ。

子どもがいる家庭のための「やってはいけないこと」

親が慌ててしまうと子どもにも伝わり、危険が拡大します。特に避けるべき行動をまとめました。

  • ムリに建物内を探し回らない: 揺れや余震で落下物が増える可能性があります。
  • 換気のために火をつけない: ガス漏れの可能性がある時は火気厳禁。
  • 飲料水をむやみに節約しすぎない: 小さな子は脱水しやすいため、適切に水分補給を。
  • デマを拡散しない: 確実な情報を待ち、デマに基づく行動は避ける。

地震後の安全確認チェックリスト(家庭用)

以下のチェックリストは、地震後すぐに順番に確認してほしい項目です。印刷して冷蔵庫や防災リュックに入れておくと使いやすいです。※優先度は★が高い順です。

優先度項目確認ポイント / 行動
★★★家族の安否確認全員の居場所とけがの有無を確認。重傷者がいれば応急処置し、119へ通報。
★★★火の元の確認コンロ、ストーブ、電気器具のスイッチを切る。火が出ている場合は初期消火か避難。
★★★ガスの匂い確認ガスの匂い・音がする場合は元栓を閉め、すぐに窓を開ける。火気は絶対に使わない。
★★水まわりの点検蛇口やトイレの水の出具合を確認。断水の場合は飲料水の確保と節水を。
★★電気・ブレーカー確認停電かどうか確認し、状況に応じてメインブレーカーを切る(火災の疑いがある場合)。
★★周囲の危険確認外壁の落下、ブロック塀の傾き、ガラス破片、電柱の傾きなどを確認し、危険なら近づかない。
避難経路の確認主要な出口が塞がれていないか確認。塞がれている場合は代替ルートを確認。
通信手段の確認スマホが使えない場合は災害伝言ダイヤル(171)やラジオで情報収集。
近隣の状況確認ご近所で大きな被害や火災がないかを目視で確認し、助けが必要な人がいれば協力。
ペット・赤ちゃんの世話おむつ・ミルク・ペットの飲料水を確認。いつもより頻繁に様子を見る。

夜間・子どもが寝ているときの注意点

停電や暗闇での避難は事故につながりやすいです。夜間は以下を特に意識しましょう。

  • 懐中電灯は必ず枕元に用意し、家族全員が使える状態にしておく。
  • スリッパや靴下はすぐ履けるよう枕元やベッドのそばに置く。
  • 避難が必要な場合は、子どもを抱きかかえて動く(ベビーカーは置いて行く判断も)。

地域の二次災害リスクを事前に知っておく(ハザードマップ活用)

二次災害の種類と発生しやすい場所は地域によって異なります。事前に自治体のハザードマップを確認し、次の点を家族で共有しておきましょう。

  • 自宅周辺の「浸水想定区域」「土砂災害警戒区域」「津波想定区域」
  • 避難所の場所と到達ルート(複数)
  • 地震後に危険となりうる道路や橋の情報

ハザードマップをプリントして防災ノートに貼ったり、家族でスマホの画面を見ながらルート確認しておくと、実際の避難時に混乱が減ります。

被災後の“生活再開”で気をつけること

揺れが収まり安全が確認できたあとも、生活を再開するときに注意が必要です。以下は被災後しばらく続く可能性があるリスクへの備えです。

  • 断水・停電が長引く場合の食料・水の備蓄管理。
  • 電気復旧時の通電火災に注意して、家電を一斉に入れない。
  • ガス復旧は業者の確認が完了してから行う(勝手に戻さない)。
  • 余震に備えて家具の固定状況を再点検する。
  • 子どもの心のケア(不安・眠れない・夜泣き)に配慮する。

まとめ:落ち着いて、順番を守って確認しよう

地震後の対応は「急ぐこと」と「落ち着くこと」のバランスが大切です。
まずは家族の安全を確保し、火の元やガス漏れを優先でチェック。周囲の危険を見極めてから、避難や生活再開の判断をしましょう。
チェックリストを冷蔵庫や防災リュックに入れておけば、いざというときに迷わず動けます。
小さなお子さんがいるご家庭ほど、日頃から家族で「何を優先するか」を共有しておくことが、命を守る最良の準備になります。

あわせて読みたい

コメント

タイトルとURLをコピーしました